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あかねこの本棚

読んだ本の感想を書いたり紹介したりするところです

君は月夜に光り輝く 佐野徹夜

あらすじ

 姉の死から、どこか投げやりに生きている主人公、岡田卓也。高校のクラスメイトに「発光病」で入院している少女、渡良瀬まみずがいた。発光病とは、月の光を浴びることで体が淡く光る不治の病で、その光は死期が近づくほど強くなるらしい。余命僅かな彼女には死ぬまでにしたいことがあるらしく、ひょんなことから主人公はそれを手伝うことになる。避けられない死の中で彼女は生きていく……。

 

 

 

 

点数  100点中80点

 

 

 

 

 

 

 

 

感想  ※ネタバレ注意

 

とても綺麗な話でした。彼女は死ぬ。小説の設定上避けられないこの結末こそがこの小説の凄さだと思います。これはあくまで持論なのですが、小説の中で大切なキャラ、重要なキャラを殺せすことが出来る小説は凄い小説だと思います。この話で言う渡良瀬まみず、彼女が最後に死ぬことによってこの物語は美しさを増した。これが最後に突然病気が治るとかいうご都合展開だと読者は一気に離れていくだろう。読み進めるうちにどんどん彼女に生きて欲しくなる。けど彼女は最後にはきっと死んでしまう。こういう風に読み進めていくうちに心が苦しくなるからこそこの小説は輝くのです。もう一度言います。人を殺すことが出来る小説は凄いのです。まあだからと言ってどんどん殺していくと面白くなくなりますが。そのへんのライン引きの上手さが小説家としての才能でしょう。

君は月夜に光り輝く。いい作品でした。