あかねこの本棚

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賭博師は祈らない2 周藤蓮

あらすじ

 リーラ救出劇から1週間。一人の女を守った代償は決して小さくはなく、ラザルスは帝都を出なければならなかった。旅の途中、不慮の事故のせいである滞在することとなった村でラザルスを待ち受けていたのはさらなる厄介事で......。更にリーラにもある心が芽生え始める。

 

 

 

 

点数 100点中90点

 

 

 

 

感想 ※ネタバレ注意

 

 今回も素晴らしいですね。相変わらず文章に無駄がないです。必要以上のことは書かず、しかし情報が不足しているということもない。本当にストーリーがスッと頭に入ってきます。しかもその肝心なストーリーがこれまたよく出来ている。

 本作は、村の地主だった両親を殺され、その犯人に家を奪われようとする少女をラザルスがお得意の賭博で助けるというような話でしたが、ちゃんとキャラ一人一人が確立しているのでストーリー展開に無理がありません。「なんでラザルスはこんな行動をしたの?ご都合主義じゃない?」というような疑問も挙がることなく最後まで読めました。

 また締め方もいいですね。完全に続けさせる終わり方ですから3巻も期待していいでしょう。

 前回と変わらず、いや、むしろ大きく進歩した2巻でした。