先生とそのお布団 石川博品
あらすじ
これは 売れないラノベ作家石川布団と人語を解す猫の「先生」の話である。企画の没、原稿のダメ出し、打ち切りと様々な障害に心折れながらも「先生」に怒られ、励まされて小説を書く布団。2人で紡ぐ暖かな執筆譚。
点数 100点中85点
感想 ※ネタバレ注意
正直に言えば、途中まで全く面白くなかったです。小説を書く→没を食らう→先生に励まされるという流れが何度も繰り返されて物語の起伏が乏しく退屈でした。
しかし最後で全てを持っていかれました。富士山級の山が仕掛けてありましたね。今まで盛り上がりが少なかったのはこの為なのかと納得しました。ここを魅せるために敢えて途中までを単調にする。物語としてよく考えられていると思います。何があったのかは実際に読んで確かめて見ることをお勧めします。ひとつの小説の形態として面白いものでした。